DUNE libartane

SMITH STREET TATTOO PARLOUR

Bold Line in America

私が初めてSmith Street Tattoo Parlour(以降、SSTP)を訪れたのは2013年になる。LAの友人であるタトゥーアーティストのNORMに「NYCに行ったらここを訪ねてみなよ」と言われ、おそるおそる電車に乗って訪ねたことを今でも覚えている。場所はブルックリンのスミス・ストリート。まわりにはぱらぱらとレストランがあるくらいでこれといったお店があるわけでもなく、住宅地に囲まれている。今は生活しやすそうな場所だが、昔はどうだったかと思うくらいマンハッタンからは遠く離れていて、観光客はあまり訪れなさそうだ。10分くらい離れたところにはESPOのスタジオ『ICY SIGN』がある。「NORMの紹介で来ました!!」といって初めてここを訪れた自分を彼らは快く招き入れてくれて、友人の話や世間話に耳を傾けてくれた。それ以降、私はニューヨークで暇があればここにとけ込んでいる。タトゥーが好きな自分はすぐにここの虜になってしまった。そしてかっこいい店だと思った。

ここではほぼ毎日大きな寝台にラップをかけ、その上に食事をひろげては、ここで働く皆で食事を共にする。初めてその慣わしのような光景を見たときには何も感じなかったが、幾度となく目の当たりにするうちにそれがとても良い時間だと思うようになった。店内はホコリ一つなく、タトゥーを行う準備に余念がない。隅々まで次のお客さんへの配慮がいきわたっている。タトゥーを施す際、お客さんは痛みに対して緊張 していたりと、いつも通りではない精神状態が予想される。ここの営業態勢はそれをしっかりカバーし、身をまかせても問題がないという精神的な落ち着きを与えてくれる。「ここなら安心!!」といった具合だ。タトゥーアーティストが彫り終えた成果を各々見せ合い、その意見交換によって日々タトゥーがどんどん進化していっている。とてもクリエイティブな仕事場だ。

今この店で働くタトゥーアーティストは、BERT KRAKを中心に5人。STEVE BOLTZ, ELI QUINTERS, CHRISTOPHER HOWELL、そして新鋭FRANK WILLIAMS。以前長くここで働いていたDAN SANTROは今ペンシルバニアでAMERICAN HOUSEというタトゥーショップで活躍している。ここSSTPは伝統的なアメリカンタトゥーを基本としたスタイルで、トラディショナルなタトゥーが欲しいならココといえるくらいに歴史が長い。タトゥーの世界でもまさに第一人者と呼べるような立場のショップである。ちなみに基本的には予約制で、ほとんど予約は埋まっている。

An Interview with Bert Krak

なぜこの場所でタトゥーショップを始めたのですか? それはいつですか?

BERT KRAK(以降,B):今から9年前に、このスミス・ストリートにオープンしました。電車からも高速からも近いという良いロケーションで、ブルックリンの中でも素敵な場所だったからです。

ここを開く前に、他のタトゥーショップで働いたことはありますか?

B:私たちは皆がこれまでに長い間タトゥーを彫り続けてきています。もちろんニューヨークがメインですが、これまでにそれぞれがアメリカ中の店で仕事してきていますよ。

SSTPが表現するタトゥーのスタイルを教えてください。

B:私たちは伝統的なスタイルのタトゥーが好きですね。シンプルなデザインこそ、タトゥーに最適だと考えています。具体的には強さがあって、読みやすいということです。

SSTPで一緒に働いている彫り師について教えてください。なぜこのメンバーと仕事をすることを決めたのですか?

B:ここで働いている全ての人間は仕事仲間でありながら、お互いが古くからの友達なんです。各々が良い仕事をしながら、チームのために尽くしています。

どこか他の国で興味のある街はありますか?

B:日本ですね。日本の刺青がみんな好きなんです。日本人の彫り師の友達がニューヨークに何人かいますし。いつか日本に旅行して、現地で刺青をいれたいと思っています。

タトゥー以外は何をしていますか?

B:音楽とアート!それ以外にもスポーツと釣り、あとは家族と一緒にいる時間。

ニューヨークはいかがですか?

B:ニューヨークは私たちにとって最高の街です。世界中の人たちとここで出会いました。ニューヨークでは、世界があなたの手の中にあるんです。

TEXT AND INTERVIEW BY "have a good time" KEN